2009/12/19

リバウンドの仕組み

ある人は、一ヶ月で体重を減らそうと、毎日2時間の運動を欠かさず、食事も極端に減らしました。そして、その生活を一ヶ月続けたら、7キロもやせたそうです。しかし、ダイエットを止めてたった2ヶ月間で、9キロも増えてしまいました。結果的に、ダイエット前のプラス2キロとなってしまい、極端なダイエットをしたことを後悔しているようです。

それでは、なぜこのような リバウンドが起こってしまうのでしょうか?

人間には、生命を維持するために、環境の変化に対応する能力「ホメオスターシス」という機能があります。ここで示す「環境の変化」とは、ダイエット中の場合、摂取カロリーが減ること、急激な体重の変化、そして摂取する栄養素の変化などのことです。

ホメオスターシスが機能することで、摂取カロリーが変化しても、それに適応しようとします。そして、より少ないカロリーでも体が生活していけるように、筋肉量や骨量を変化させます。また、急激に体重が変化しないようにします。つまり、これがダイエット中の「停滞期」ということです。

さらに、カルシウム不足が起こると、カルシウムを体内の骨から摂取しようとし、骨粗しょう症の原因となってしまいます。

リバウンドというのは、このような適応能力が正しく働いている状態で、体に変化が起きる前の生活に戻った時に起こるのです。リバウンドは、程度は多少違うと思いますが、ダイエットをした人のほとんどが経験する、人間が生命を維持するための活動なのです。